どんな保育園で働きたい?保育士にとって自分に合った職場の選び方

保育士不足が叫ばれる昨今、保育士の求人倍率は2019年11月現在で3.20倍と非常に高く、たくさんの保育所で採用活動が行われています。一方厚生労働省の調査によると、毎年約10%の方が何らかの理由で保育士を退職しています。これはサービス業などとくらべて低い数字ではありますが、国家資格を持った専門職である保育士業界において、中途採用は決してめずらしくないと言えそうです。この記事では、転職を考える保育士さんが自分にあった保育所を探すためのチェックポイントをご紹介していきます。

退職理由から考える職場の選び方

自分にとってあった保育園を選ぶために、まずは保育士の退職理由を見てみます。前述の厚生労働省保育士等における現状や、保育士向け転職サイトアンケート結果等をみると、主な退職理由は以下の5つに分かれるようです。

・仕事量と比較して給与が低い
・長時間労働・持ち帰り仕事で休みが取れない
・家庭の事情による退職(結婚・妊娠・介護など)
・やりたいの保育とのギャップがある
・職員同士の人間関係に不満

逆に考えれば、上記の退職理由をクリアできそうな園が、安定して働ける「自分にあった保育園」と考えることができそうです。パーフェクトにぴったりの園を探すのは難しいと思いますが、自分なりにゆずってもよい条件、ぜったいにゆずれない条件を照らし合わせながら自分にあった保育園の条件を言語化していきましょう。

給与をチェック

給与は就業条件を読み込むことで確認することできます。大切なのは内訳です。月給22万円だとしても、そのうち何円が基本給なのか、能力給、手当、残業代は…?これは大きな問題です。なぜなら、ほとんどの場合賞与や退職金は基本給をベースに算出されることが多いからです(逆に社会保険料や税金の計算は、残業代や手当を含んで算出されます)。残業代は、月給表記に含まれないことがほとんどですが「月20時間残業した場合の月収例」だったり、もともと固定残業代を導入している場合もあります。また、そもそも管理職採用であれば「残業代なし」のケースもあります。高く見える表記に騙されず、しっかり確認しましょう。

就労時間をチェック

保育士の職場改善希望として多いのが、就労時間の問題です。残念ながら、有給が取れない、長時間労働、持ち帰り仕事などの問題を抱えている園が存在するのが実情です。一方、給与と違って求人情報を見るだけでは、就労時間は分かりにくいもの。なぜなら、休暇制度があってもお休みをとりにくい環境があるなど、制度と実態に差が生じる可能性があるからです。

有給について

まず制度の内容について確認が必要です。法律上定められた有給付与ルール(入社6ヶ月目に10日(全労働日の8割以上出勤の場合)など)はどの園でも発生しますので、しっかり就業条件を確認しましょう。場合によって「入社時に10日」などの独自の有給付与制度があり、福利厚生面をアピールしている会社もあります。一方、面接の場では「有給取得率」をヒアリングすれば、制度が活用されているか確かめられます。

残業・持ち帰り仕事の有無

園の人員体制と仕事量をチェックします。子どもに対する保育士の配置基準は当然守られていると思いますが、保育補助スタッフや、事務スタッフが配置されていれば、主活動以外の業務負荷を抑えることができます。イベントは楽しいものですが、イベントの数が多ければ業務が増えるのでイベントの年間スケジュールも確認が必要です。デイリー業務では、保護者への連絡帳や保育士同士の情報共有(申し送り)にITが使われているかどうかも重要なポイントです。月平均の残業時間は面接ではっきり聞いてよいでしょう。

ワークライフバランスをチェック

家庭の事情(結婚・妊娠・介護など)による退職は、致し方ない部分が多い退職理由です。退職の申し出をするときも、また、転職活動を行う上でも受け入れられやすい理由と言えるのではないでしょうか。一方、もしその保育園がワークライフバランスを重視して柔軟な働き方ができるのであれば、退職ではなく時短勤務や復職という手段を選ぶことができるかもしれません。特に産休・育休・介護休暇は国で定められた制度です。面接では「制度を利用できるかどうか」を聞くのではなく「制度の利用状況」をヒアリングしておきましょう。

保育理念とのマッチ度をチェック

自分の理想とする保育方針に合っている保育園かどうかは重要です。保育士であれば、誰でも自分の目指す保育方針があるのではないでしょうか。例えば、一人一人のに子どもたちとじっくり接したいとか、子どもたちに自然な環境で外遊びをさせてあげたい、などといったことです。自分が共感できる保育方針であることは、中長期的に働き続ける上で重要になりますし、転職活動で聞かれることも多いでしょう。

保育方針は、園によって非常に大きく違いがあります。教育に力を入れている保育園もあれば、自由に過ごすことを理念としている保育園もあります。また、芸術教育を取り入れていたり、異年齢保育を実践している園もあります。体をうごかす遊びをさせてあげたくても、都市部では大きな園庭がないこともあります。自分の保育理念に合っていて、自分の得意分野を実践できる保育園で働くことができるなら、仕事の中で辛いことがあった時でも続けていくモチベーションを保ちやすくなるのではないでしょうか。

職場の人間関係をチェック

スタッフ同士の人間関係

非常に重要なのが人間関係です。保育士の採用担当によると、多かれ少なかれ人間関係が退職理由の一部を占める方が多数いるとのこと。保育士は女性の多い職場です。女性が多いゆえの難しさもあるでしょう。残念ながら、いじめや嫌がらせのあるような保育園もないわけではありません。これは直接園見学に足を運んでみなければわかりません。園長先生や他の先生の対応や、実際に働いている保育士同士の様子を観察することで見えてくることもあるでしょう。保育士と保育士以外のスタッフ(事務員さん、調理員さんなど)の関係にも要注目です。

保護者との人間関係

人間関係というと一緒に働く人たちとのことばかり目が行きがちですが、保育園の立地による地域性や、園の保育方針によって、保護者にも特徴がある場合もあります。保育士は家庭と協力して子どもと関わっていくので、保護者との連携も必要です。それが自分に合わないかもしれないと思う場合は、その保育園は避けた方が良いかもしれません。

まとめ:情報収集・面接・園見学でしっかり確認を!

給与や条件の良い保育園で働きたいと思うのは当たり前のことですが、自分自身でも求人情報を見る目を養ったり、有給・産休・育休などについてはかんたんに法律を知っておく姿勢も必要です。面接では、制度について聞くだけでなく、制度の活用状況についてきちんとヒアリングしましょう。

一方、一番条件の良いところに就職すればうまくいくというわけではありません。どんな保育園を選ぶべきかは、保育士ごとに違いがあります。自分にとって共感できる保育方針であることは、保育士として難しい状況に直面した時も、乗り越えるモチベーションとなるはずです。また、人間関係は実際に園見学をしてみなければわかりません。園見学で実際の雰囲気をしっかりつかみ、気になることは積極的その場で質問しましょう。質問をした時に真摯に返答してくれるかどうかによっても、そこがどんな保育園であるかを知るポイントになります。

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