地域とつながればもっと楽しい!保育士ができる地域貢献活動

ただでさえ残業が多く、持ち帰り仕事が社会問題になっている保育士。「通常業務と季節ごとの行事だけでも忙しいのに、地域貢献活動まで行うなんて大変!」そんな本音を持つ保育士さんも多いのではないでしょうか。この記事では、地域貢献活動の例と、行うメリットについて改めて説明します。活動によって、保育士自身にとってもメリットを感じていただければと思います。

保育園での地域貢献活動の意義って?

保育園(保育所)は厚生労働省の管轄であり、法律上は「児童福祉施設」の1つととして扱われます。保育園は地域社会の中で家族が健やかに生活していくために大きな役割を果たしており、保育士はふだんの保育実務を通して十分地域社会に貢献している職業といえます。

しかし最近では、保育園はそこに通う子どもたちのためだけでなく、地域の人たちのために益となる情報交換や相談窓口としての役割も果たすべきだという考えが広がってきています。子どもを持つ親やこれから子どもが生まれる家庭、保育に興味を持つ学生、お年寄りなど地域社会の様々な人たちが保育園という場を通して関わり、地域社会の助けになることができるからです。この考えに基づき、保育園での地域貢献活動は年々盛んになっています。そしてこれらの活動は、保育園の存在価値をますます高め、保育士自身のスキルアップにつながるなどの効果もあります。

保育園での地域貢献活動例

ここでは、よく保育園で行われる地域貢献活動を順を追って説明していきます。

1.保護者への育児相談
2.プレママへの産前相談
3.未来の保育士?実習生の受け入れ
4.高齢者とのふれあい

1.保護者への育児相談

最もイメージしやすいのが、地域で育児を行う保護者へのサポートです。保育園はいわば保育のプロフェッショナルたちの集まっている場所。今まで様々な子どもたち見てをきた経験を活かし、有益なアドバイスや励ましをすることができるでしょう。

2019年の日本の出生率は1.36。(平成30年 厚生労働省「人口動態統計(確定数)の概況」)少子化が進む日本において「初めての育児」を行う保護者の割合が多くなっています。しかしながら、核家族化の影響により育児に関する相談をしたり、悩みを共有する場は少なくなっています。

そのほかにも、結婚を機に引っ越しをしたために孤独感にさいなまれている親御さんや、1人で子育てをしていて悩みを抱えている保護者など、さまざまな事情により不安を感じている保護者がいます。どなたでも気軽に困りごとを相談できる場として、保育園での育児相談イベントは近年ポピュラーなイベントになっています。

2.プレママへの産前相談

育児相談とならんで人気があるのが、妊娠中の方の相談受付です。ナーバスになりがちな妊娠中の不安な気持ちに理解を示しながら、適切なアドバイスを心がけましょう。保育士の中には子育て経験がある人も多くいます。妊娠中の悩みだけでなく、出産後の職場復帰への悩み、保育園に子どもを預ける際の心配事なども和らげてあげられるとよいですね。

しかし、もしイベントのアドバイスで解決できない相談を持ち掛けられた場合は、ムリヤリアドバイスを行うのではなく、病院や保健所など、他の相談先を伝えてあげるとよいでしょう。これは育児相談でも同じことです。

3.未来の保育士、実習生の受け入れ

実習生の受け入れは、保育を学ぶ学生により実際的な学習環境を提供するための貢献活動です。また、保育を学んだあと一般企業へ就職する学生も多い昨今、保育士としての仕事の魅力を伝えることは、待機児童問題を解消するための一助となるでしょう。

一部の保育園では、実際に保育について学んでいる実習生だけでなく、小学生、中学生、高校生を対象とした保育体験の機会も提供しています。忙しい中、学生の面倒も見るというのは決して簡単なことではありません。しかし、学生が楽しんで実習を行い、将来保育士として日本の保育業界に加わってくれたら、とても意義のあることだと言えます。学生が子どもたちとの触れ合いを楽しんでいる様子や、子どもたちとの関係で多くのことを学んでいく様子を見るのは、自分が保育士として働き始めたころの感動やモチベーションを思い出す貴重な機会ともなります。

4.高齢者とのふれあい

地域の老人会や、介護施設と連携したお年寄りとの交流を地域貢献活動に取り入れている保育園もあります。お年寄りが子どもと触れ合うことで元気がもらえたり、生きがいを感じる機会になるという点がよく注目されます。また、普段と違う刺激を得ることで、脳の活性化が起こるとも言われています。

お年寄りだけでなく子どもたちにとってもメリットがあります。核家族化の影響で、祖父母やその世代の方との交流の機会が少ない子どもは少なくありません。お年寄りと接することで人をいたわったる気持ちが育ったり、社会性を身につける訓練になるといわれます。子どもたちにとってもお年寄りとの交流は、保護者や保育士との交流だけでは与えてあげられない貴重な経験となるのです

地域貢献活動を行うメリット

次に、地域貢献活動をおこなうメリットを考えてみます。忙しい保育士が時間を割いて実施しなくてはいけないという大きなデメリットに対し、どんなメリットがあるか具体的に考えてみます。

1.保育園の広報・営業活動
2.保育士のスキルアップ
3.キャリアアップのアピール 4.安全面での貢献

1.保育園の広報・営業活動

保育園で地域貢献活動を行えば、認知度UPの機会になります。さらに活動を通じて良い印象を持ってもらえれば、将来的にその保育園に入りたいという保護者を増やすことができます。現在は待機児童数が社会問題になっていますが、少子化社会の日本において、地域に子どもが少なくなれば園児があつまらない保育園が発生しかねません。そうすれば保育園の経営状況が悪化することも考えられます。園の知名度を上げ、魅力を発信することは園の経営状況を良くし、ひいては保育士の就業条件を良くするためにも重要なことです。

2.保育士のスキルアップ

地域貢献活動で出会う子どもや保護者は、普段保育園で接しない方々です。交流によって、通わせている保育園の先生には言えない保護者の不安や本音を知ることができます。そこで得た経験は保育園の子どもたちや地域の保護者を理解し、良いコミュニケーションをとるための助けとなるでしょう。また、直接保護者のニーズを聞いたり、保育園の営業活動を行うことによって将来的に独立したい方、ステップアップして園長になりたい方、保育園の運営側として働きたい方にとってまたとない学びの場になります。

3.キャリアアップのアピール

保育士からリーダー、副主任、主任、園長…とキャリアアップするための人材要件の一つに、地域貢献活動のスキルを挙げる保育園があります。その場合、地域貢献活動への取り組みがキャリアアップの条件になります。今働いている保育園がそうでない場合も、今後「役職ある立場で転職したい」となった場合、地域貢献活動のスキルを問われる場合があるでしょう。

一般的な例としては、リーダーは地域貢献活動の参加、副主任は地域貢献活動のメイン担当、主任は地域貢献活動の企画…といったように、役職に応じて求められるスキルが異なります。何かと忙しい保育士ですが、キャリアアップを目指す方は積極的に取り組みたいですね。

4.安全面での貢献

子どもたちが地域の様々な大人から関心を持たれることは、子どもたちの安全を守る上で重要なことです。子ども見守り活動を行っている自治体やボランティアは多数ありますが、見守り活動を行っていない時間帯でも、大人が子どもたちに挨拶したり、地域で子どもの様子に気を配る機運が発生すれば、事件や事故が起こりにくくなるといわれます。

まとめ

忙しい保育士の仕事の中で、この上地域貢献なんて大変だという思いが生じるかもしれません。しかし、保育園の地域貢献活動は保育園、保育士、子どもたちそれぞれにとって大きなメリットがあります。地域貢献活動を面倒くさいと思わず、積極的に取り組んでいきましょう。そうすることで、保育士として学ぶ機会も多くなり、保育士の仕事を一層楽しむことができるようになるでしょう。

ソラジョブ保育士

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