保育士国家試験を受けるための受験資格とは?高卒でも可能?

保育士試験を受けるにあたり、受験資格が必要です。保育士になるための専門学校を卒業している方以外は、ご自身に受験資格があるのかは気になるポイントでしょう。そこで今回はさまざまな学歴シチュエーションから、保育士国家試験を受けるための受験資格の条件について詳しく解説します。

保育士国家試験と受験資格について

保育士になる方法には2つあり、そのうちの1つが保育士国家試験に合格することです。保育士国家試験は筆記試験と実技試験の2つから構成され、筆記合格者のみ実技試験を受けることができます。

保育士国家試験を受けるためには、受験資格を満たしている必要があります。この受験資格は最終学歴によって、必要な条件が異なります。そのため前提としてご自身の最終学歴が、条件を満たしているかを確認することが必要です。なお、受験にあたり年齢制限はありません。

【最終学歴】保育士試験の受験資格

保育士試験は年齢に関係なく、受験資格を満たしていれば誰もが受験可能です。以下のように受験資格の有無は、最終学歴によって異なります。

大卒 専門学校卒 高卒 中卒
〇あり △条件付き △条件付き △条件付き

ここでは最終学歴別に、受験資格に関する条件を詳しく解説していきます。

大卒・短期大学卒の場合

保育士に関係ない学部・学科でも受験資格があります。そのため短期大学であれば一般的に2〜3年、大学であれば4年の課程を修了していることで、保育士試験を受けることが可能です。しかし海外の学校を卒業している場合は、必要な条件を満たしていないケースもあるため、保育士試験事務センターに問い合わせてみましょう。

専門学校卒の場合

まずは以下2点の条件を満たしているかを確認しましょう。

①学校教育法に基づいた専修学校であるか
②修業年限2年以上の専門課程であるか

上記2つの条件を満たしている場合、保育士とは関係ない学科でも受験資格があります。一方条件が1つでも満たされていない場合は、以下の高校卒業年月日を満たしている場合のみ受験資格が得られます。

・平成3年3月31日以前に高校卒業
・平成8年3月31日以前に保育科の高校卒業

また専門学校も同様に、海外の学校を卒業している場合は、保育士試験事務センターまで問い合わせてみてください。

高卒の場合

平成3年3月31日以前に卒業している方であれば、受験資格があります。また保育科の高校を卒業している場合は、平成8年3月31日以前に卒業している場合、受験資格が得られます。卒業年月日に指定があるのは、平成3年4月1日より、保育士試験の受験資格が短期大学卒業程度に引き上げられたためです。

そのため平成3年4月1日以降、または平成8年4月1日以降に保育科の高校を卒業している方は「2年以上かつ2880時間以上の実務経験」が必須条件となります。実務経験を積むにあたり、勤務施設は児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設と指定されています。

中卒の場合

受験資格を満たすためには、5年以上かつ7200時間以上の実務経験が必須条件です。勤務施設は高卒者の指定施設と同じです。

【在学中・中退】保育士試験の受験資格

なかには既卒ではなく、在学中あるいは中退している方もいるでしょう。ここでは在学中および中退の方に関する、受験資格条件を詳しくみていきます。

大学 短期大学 専門学校 高校
在学中 △条件付き △条件付き △条件付き ×なし
中退 △条件付き △条件付き △条件付き △条件付き

大学在学中・中退の場合

在学中の場合、2年以上の在学かつ62単位以上が修得済みであれば、保育士に関係ない学部・学科でも受験資格があります。なお在学中であれば、条件を満たしていなくても受験自体は可能です。しかし年度内に条件を満たす見込みがなければ合格、または一部科目の合格が認められない点は要注意です。
また中退の場合は、2年以上の在学と62単位以上を修得済みであれば、保育士に関係ない学部・学科でも受験資格があります。つまり大学を1年で中退、または修得単位が62単位以下の場合は、受験資格は得られません。

短期大学在学中・中退の場合

在学中の場合は、大学在学中と同様に受験自体は可能です。しかし年度内に卒業することが条件となるため、卒業できなかった場合には合格が認められません。
一方短期大学を中退している場合、受験資格はありません。最終学歴が高卒扱いとなるため、受験資格に関しても高卒者の条件を満たす必要があるためです。

専門学校在学中・中退の場合

在学中の場合、以下2つの条件が満たされていることで受験資格があります。そして年度内に卒業することで、合格が認められます。

①学校教育法に基づいた専修学校であるか
②修業年限2年以上の専門課程であるか

一方上記条件が満たされていない専門学校および中退の場合は、受験資格がありません。受験資格を得るためには、高卒者の条件を満たす必要があります。

高校在学中・中退の場合

保育士試験の受験資格を満たす最低条件は、短期大学卒業程度です。そのため高校在学中は、基本的に受験資格がありません。また高校を中退した場合は中卒扱いとなるため、5年以上かつ7200時間以上の実務経験が必須となります。

受験資格を得るための実務経験

最終学歴が中卒および高卒の場合は、受験資格を得るために実務経験が必須です。受験資格付与に影響するのは、以下に該当する児童福祉施設です。

【児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設】
・保育所(利用定員20名以上)/保育所型認定こども園/幼保連携型認定こども園/児童厚生施設(児童館)/児童養護施設/助産施設/乳児院/母子生活支援施設/障害児入所施設/児童発達支援センター/児童心理治療施設/児童自立支援施設/児童家庭支援センター

また上記施設以外にも、受験資格認定基準に該当する施設・事業もあります。
下記施設・事業は、受験資格認定(知事認定)を申請することで保育士試験の受験資格が認められます。しかし必ずしも受験資格が認められるものではなく、認定されないケースがある点は要注意です。

・認可外保育施設(認証保育園、認定保育園 等を含む)/ 小規模保育事業(小規模認可保育所 等)/幼稚園型認定こども園/地域裁量型認定こども園/幼稚園(特別支援学校幼稚部を含む)/家庭的保育事業(保育ママ 等)/居宅訪問型保育事業/事業所内保育事業/放課後児童健全育成事業(学童クラブ・放課後児童クラブ・学童保育 等)/一時預かり事業/へき地保育(特例保育)/小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)/障害児通所支援事業(保育所訪問支援事業を除く)/一時保護施設

その他
・放課後等デイサービス(児童デイサービス)
・院内保育
・企業主導型保育事業 等

高校を卒業している場合

高校を卒業している場合は、該当施設で2年以上かつ2880時間以上の勤務、および児童の保護または援護に従事したことで受験資格が得られます。

高校を卒業していない場合

高校を卒業していない場合は、該当施設で5年以上かつ7200時間以上の勤務、および児童の保護または援護に従事する必要があります。

保育士試験の受験資格は最終学歴によって条件がさまざま

今回は保育士試験の受験資格を、シチュエーション別に解説しました。受験資格は最終学歴により条件が異なりますが、受験にあたり年齢制限はありません。つまり受験資格さえ満たせば、誰もが保育士を目指せます。受験資格の確認は保育士への第一歩です。

保育士試験に挑戦したい方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。