春先は溶連菌が流行しやすい!保育園での感染防止と家庭でもできる対策とは

家庭と違い、たくさんの子どもたちが集まる保育園は、一歩間違えると感染症が拡大するリスクが生じます。一般的に、低年齢児であるほど抵抗力が弱いもの。「保育園のお友達から菌をもらってしまった」なんてことにならないよう、注意を払っています。

ここでは、保育園で流行りやすい「溶連菌(ようれんきん)」の感染防止対策についてご説明します。

溶連菌とは何か?気になる症状と流行する時期

溶連菌とは、多くは「A群溶血性レンサ球菌」という細菌がのどなどに感染し、のどの痛みや発熱、発疹、頭痛などの症状を引き起こす感染症となります。一見のどの痛みと発熱などで風邪のようにも思えますが、鼻水が出たり、咳が出たりすることがない場合、この溶連菌感染症にかかっている確率が高いと言えます。保育園のような子どもの多く集まる施設に通う子どものいる家庭ではかなり身近な病気だと言えるでしょう。溶連菌感染症は非常に感染力が強く、インフルエンザなどと同じように感染力が弱まるまでは隔離期間があり登園ができなくなります。

症状は子どもによって表れ方が様々ですが、初期に出る症状としては、のどの痛み、高熱、嘔吐などがあります。熱に関しては38度から39度のかなりの高熱が出ることがあります。初期の症状の段階で対処することが、症状がひどくならないポイントとなりますから、この初期の段階ですぐ病院に行って診断をしてもらうのが良いでしょう。

溶連菌感染症の診断はのどの細菌を摂取し、それを検査することですぐわかります。病気が進むと発疹が出てくることがあります。また、いちご舌と言われる舌にぶつぶつができる症状が出たり、リンパ節が腫れたりします。発疹が出た場合には、その後に皮がむけ始めます。皮がむけ始めたら、そろそろ症状は治まってきます。

溶連菌感染症の一番のピーク時期は冬だと言われていますが、春や夏も流行時期だと言われています。しかし、他の時期でも感染する可能性がないわけではありません。普段から注意し、怪しいなと思ったらすぐ病院に行くことが重要です。

溶連菌の危険性は合併症!感染した場合のリスクと感染力の強さ

溶連菌の怖さは合併症の恐れと感染力の強さです。風邪のような症状で始まる溶連菌感染症ですが、そのまま放置してしまうと、急性腎炎やリウマチ熱などの合併症の可能性もあります。これらの病気は腎機能に障害が残ってしまったり、心臓に後遺症が残ってしまうような危険もあります。早い時点で発見し、きちんと治療を最後まで進めるのが重要です。

と言っても、最近ではこのような合併症の発症例は少なくなっているので、きちんと病院に行き、医師に診断してもらった上で治療していけば怖がる必要はありません。重要なのは、症状が治まり、発疹の部分の皮がむけてきても、勝手に薬を飲むのをやめさせたりしないことです。きちんと医師に再度診断してもらい、許可を得てから登園をするようにしましょう。

これらの合併症は感染症の後しばらくしてから発症することがあります。そのため、溶連菌感染症は治療のための抗生物質などの薬は10日以上処方されることがほとんどです。これをしっかり飲みきることが必要です。多くの場合2、3日で熱自体は下がって来るので、子どもが嫌がるしと言うことで薬をやめてしまいたくなるという保護者もいるかもしれませんが、合併症を避けるためにも勝手にやめるのは良くありません。また、急性腎炎などの心配がある場合には、発症から数週間後に尿検査をしてもらうことができます。

溶連菌感染症は風邪やインフルエンザなどと同じように、感染者の咳やくしゃみによって細菌が飛ぶことによる飛沫感染と、その細菌が手などを通して鼻や口から入っていくことによる接触感染により広がります。溶連菌感染症の感染しやすさの一つの理由は、風邪などと思ってなかなか病院に行かない場合があるということです。年齢が低いと高熱も出ないことがあるので、溶連菌感染症だと気づかないまま、溶連菌感染中の子どもが保育園などに通い続けてしまい、その間に同じ部屋にいた子どもや、接触などによって感染者がどんどん増えていってしまうということがあります。

保護者が気になる、溶連菌の出席停止期間は?

すでにお伝えしているように溶連菌感染症の感染力はかなり強く、特に一緒に遊んだりする兄弟間では25%から50%というかなり高い確率で感染すると言われています。ですから、兄弟ではなくても、一日の多くの時間を一緒に過ごす保育園の中では、園児の一人がかかると他の子どもたちにも感染する可能性が高いと言えます。そのため、感染力が弱まるまで隔離期間が設けられます。

溶連菌感染症の隔離期間はインフルエンザのように解熱後何日間などというように隔離期間が決まるものではありません。一般的には病院に行き、処方された抗生物質を飲み始めてから24時間たてば、体調にも改善が見られ、菌も弱まってくると言われています。そうすると、隔離期間も解除される場合がほとんどです。厚生労働省の感染症対策に関するガイドラインでは、抗菌薬を飲み始めてから24時間から48時間経過していることと述べられています。また、文部省の感染症に関する解説でも、抗菌薬療法開始後24時間以内に感染力はなくなるとされています。

しかし、再度保育園など、他の子どもたちと接する場所に行くには、病院で医師の許可をもらう必要があります。地域などによって、必要書類の提出を求められるところもありますから、そのような書類が必要なら、きちんと持参し記入をしてもらわなければなりません。

保育園での溶連菌感染予防と家庭でもできること

のどの痛みや高熱、発疹によるかゆみなど、子どもにとってかなりつらい溶連菌感染症ですから、できるだけ事前に予防したいものです。しかし、残念ながら溶連菌感染症にかからないためのワクチンなどはありません。ですから、溶連菌にかからないようにするというのは難しい問題です。しかし、注意することのできる点はあります。

多くの保育園でも、流行時期には、うがい・手洗いを徹底し、いつも以上に子どもたちの健康に注意を払います。そして、急な発熱や発疹の出た子どもがいる場合には別室へ隔離するようにしたりします。また、保護者に溶連菌感染症の流行時期であることをお知らせなどで伝え、保育園に体調の悪い子どもを無理して登園させたりしないように注意を促します。

家庭でできることを考える上で、まず思い起こしてもらいたいのは、溶連菌感染症は感染力が高いものの、必ず感染するわけではないという点です。普段から子どもの免疫力を高めておくことは、どんな感染症に対しても重要なことです。また、他の感染症にも共通する点ですが、普段から手洗い・うがいの習慣をつけておくことは重要です。

溶連菌感染症は空気感染ではないので、口や鼻から細菌が入る確率が少なければ、感染の確率は下げることができます。普段から、口や鼻を必要以上に触らないように注意できるかもしれません。また、保育園などで溶連菌が流行した場合には、マスクをさせることも予防になります。

普段から溶連菌感染症になった際に他の子どもに感染させないためにも、普段から、咳やくしゃみの際に口を押さえるなどのエチケットを教えておくのは良いことです。

まとめ:溶連菌は危険!でもきちんと予防・治療すれば大丈夫!

溶連菌感染症は、子どもに非常に多い感染症です。感染力も強いので、注意していても保育園などで感染してしまうということはあるでしょう。しかし、早めに病院に行き、抗生物質を飲むことで感染力を抑えることができ、隔離期間も短くて済みます。辛い症状も抗生物質を飲み始めれば、比較的すぐに楽になります。ですから急な高熱やのどの痛みが生じた際には、すぐに病院に行き、医師に診断をしてもらうようにしましょう。

そして、溶連菌感染症自体はそれほど危険な病気ではありませんが、きちんと最後まで菌を退治しないと、身体の中に残った菌が、さらに深刻な病気につながってしまうケースがあります。しっかり医師の処方に沿って薬を飲み切るようにしましょう。

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