後悔したくない!新卒保育士の就活チェックポイントと中途での就職活動との違い

新卒で就職活動できるのは人生1回だけ。他の学生にはない「保育士資格」を持つ学生さんにとって、就職先にたくさんの選択肢があり迷うことが多いのではないでしょうか。この記事では保育士として新卒で就活を行うにあたって気を付けたいチェックポイントと企業側の本音、そして縁起でもないですが、万が一新卒で就職した保育園を辞めたくなった場合についてもご説明します。

夏から秋が本番!保育士の就活スケジュール

一般企業と保育士の新卒就職スケジュールの大きな違いは就活開始時期の遅さです。

営業職・事務職などの一般企業において、政府主導の新卒就活スケジュールは3月に新卒採用情報を公開(マイナビ等)→6月に選考開始です。ただし実際には、新卒就活スケジュールは早期化しており、3月に企業が採用情報を公開した後、すぐに説明会やエントリーシート受付を行い、4月には面接、6月以前に内々定を出す…というパターンが全体の半数以上を占めています(株式会社ディスコ 2020卒 新卒採用活動に関する企業調査)。

対して、新卒保育士の就活は夏から秋ごろにかけて始まる傾向があります。私立保育園の新卒就活の大まかなスケジュールは以下の通りです。

1月~2月:情報収集・企業研究
3月~4月:企業による新卒採用情報公開(マイナビやリクナビ等)
3月~6月:説明会・園見学・新卒イベント参加・エントリーシート提出
6月~8月:主な新卒採用試験期間
9月~2月:主な内定出し期間

なお、上記は私立園に新卒で就職するケースの一例です。新卒で公立保育園への就職を希望する場合、6月ごろに募集要項を見て、9月ごろ始まる採用試験に向けて動き始めることになります。

どうやって就職先を決める?就活で抑えるべきポイント

保育士資格をもつ学生さんには様々な選択肢があります。本当に新卒で保育園に就職していいの?と悩むこともあるでしょう。

公立・株式会社・社会福祉法人

公立保育園で働く=公務員としての給与・待遇・福利厚生を得られることになるため、安定した収入と職場環境が得られることが魅力です。一方で、頻繁に異動があること、保育が福祉施策の一環として行われるため園ごとの特色を出しにくいことなどに物足りさを感じるかもしれません。

一方、株式会社運営の園では英語・食育・音楽など自分の得意分野ややりたい保育の方針とと合致する特色を持つ園を選ぶことができます。しかしながら、給与は運営会社の経営状況に左右されるため、新卒で保育士として入社した後、将来にわたって健全な経営が行われそうかどうかをバランスシート等で確認する必要があります。

保育園・幼稚園・認定こども園

保育士資格を持つ学生さんは、同時に幼稚園教諭の免状を持つ方が大多数ではないでしょうか。そのため、新卒で保育園で働くか、幼稚園で働くかを決めるのは難しいことかもしれません。気になる給与も、幼稚園教諭の方が若干高い傾向にあります。しかしながら、働く女性の増加に伴って保育園が増えた場合、預かり時間が少ない幼稚園の需要が減る可能性を指摘する人もいます。双方の資格を持っている場合、今後「認定こども園」への就職を視野にキャリアを積む方が増えそうです。

給料 年収 平均年齢 勤続年数
保育士 23万9300円 357.9万円 36.8 8.1
幼稚園教諭 24万1300円 360.2万円 33.7 8.0

※厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」参照
※年収は、給料に12を乗じて、年間賞与その他特別給与額を足したもの

一般企業

専門学校や大学で保育士資格を取得したにも関わらず、新卒就活の際に保育園以外に就職する方も少なくありません。保育の勉強をした経験を活かせる勤務先には以下のようなものがあります。

・子供服関連企業
・育児用品・おもちゃ関連企業
・ベビーシッター派遣企業
・児童養護施設…等

しかしながら、保育士と全く関係ない一般企業に営業や事務職などのビジネスパーソンとして入社する場合もあります。保育士は国家資格なのでもったいないと言えるものの、「新卒から保育業務一本でキャリアを積むと、中途採用で一般企業に就職するのは大変」というOG・OBの声もあります。

一方で、AIの活用やICT化によって、将来的に一般企業の営業職や一般事務の求人が今と同程度の需要があるかどうかは未知数とも言われています。逆に、EQ(心の知能指数)を使う業務の方がAIにとってかわられる可能性が少ないため、保育士や介護士などの対人業務に将来性や安定性を見出す方もいます。その他、自身のキャリアプランのため、保育業務でキャリアを積みながらも、積極的に園の事務作業にかかわろうとする保育士さんもいます。いずれにしても長い社会人人生ですから、目先の給与面・仕事内容面だけでなくキャリアプランを考えながらご自分の道を選んでいきましょう。

新卒保育士が辞めたくなるのはどんな時?保育園選び2つのポイント

せっかく新卒で就活して入った保育園が合わずにすぐやめてしまうということにならないために、何ができるでしょうか。保育士の面接を行う上で退職理由として多いのは以下の2点です。

・保育士の人間関係がうまくいかず、辛い
・保育園のイメージが思っていたのと違った

どうしても就職となると、キャリアや給与、条件など、わかりやすい情報に惹かれてしまいがちです。しかし、給与が高くても、仕事が多すぎて園児と接する時間がなかったり、人間関係が難しい職場では仕事を続けるのは難しいでしょう。逆に考えると、新卒就活の際、必ずこの2点を確認しておく必要があるということです。

人間関係で苦労しないためのポイント

新卒の保育士は、仕事に関して色々なことを先輩保育士から教えてもらわなくてはなりません。経験のある保育士以上に周りと関わる時間は多くなりますから、人間関係はとても重要になります。人間関係をチェックするのは難しいですが、園見学や面接で確認するべきことは以下の3点です。

・面接官(保育士や園長)とリクルーター(人事)の会話がスムーズか
・似たような年代・雰囲気の保育士ばかりでないか
・事務員さんや給食スタッフさんの表情はどうか

職場のスタッフの仲が良いのは、人間関係の基本です。誰もがぎすぎすした雰囲気の中で働きたくはないですし、園児にも影響してしまいます。ただし似た雰囲気の保育士ばかりだと「仲間に入れなかったら苦労するのではないか」、あまりにも若い保育士ばかりだと「長期的に働くのは難しいのではないか」などの可能性が考えられます。また、保育園では「保育士・看護師」とそれ以外のスタッフさん間に上下関係があるところも。新卒学生への愛想が良くても、事務や調理スタッフへのあたりが厳しいような保育園は割引いて考えるべきかもしれません。

イメージと違った…を最低限防ぐポイント

一方、イメージが違った、というのは事前に見抜くのは難しいこともあります。新卒就活に限らず、どんな企業でも社員になれば多少はギャップが発生するものだからです。最低限チェックすべきは「子どもと向き合う時間があるか」。園内の体制やITを利用した保育士の負担軽減策をしっかりチェックして、保育士に過度な負担がかかっていないか確認が必要です。備品の状態や掲示物の多さ・質からもわかることがあります。また、公立以外の園なら財務体制の悪化により環境が悪くなる可能性がないか考えることも重要。その上で、園長先生や現場の保育士がどんなことを重視して保育を行っているか、確かめていきましょう。

押さえておきたい保育士の新卒採用と中途採用の違い

長く安定して勤められる環境が一番ですが、現代社会において、新卒の就職先から1度も転職しない方は少ないのが現状。念の為、人柄やポテンシャルが重要視される新卒と、即戦力や経験値が重要視される中途・既卒採用の違いについても触れていきます。

自己分析は新卒の「理想の保育」実現への第一歩

新卒採用で重要なのは人柄とポテンシャル。だからこそ、自己分析をし、自分が求めていることをはっきりさせておくということが重要です。

仕事に求めること、保育士として求めること、そして自分が保育士としてできることをはっきりさせましょう。「仕事を楽しむ」とか「子どもたちに寄り添う」ではなく、「仕事を楽しむ」ためには何が必要なのか、お金なのか、自由になる時間なのか、やりがいなのか、また、そもそもやりがいとはどんなことなのかを考えます。「子どもに寄り添う」保育には何が必要なのか、どんな子どもたちがいる保育園なのか、何を重視している保育園なのかを考えてリストや文章にすることです。

これができている学生は、企業側も一緒に働くイメージがつきやすく、エントリーシートや新卒面接での自己アピールに矛盾がないため素直さや人柄の好印象につながります。

退職理由の説明ができれば、中途の道も開けている

新卒の保育士と違って、中途の保育士は人柄に加えて経験を求められます。

職場が合わず、数か月でやめてしまえば保育の実務経験を積めませんし、人柄に疑問を持たれる可能性もあります。面接では手を変え品を変え、以前の職場を辞めた理由や自分の経験については聞かれますから、納得のいく答えを用意しておく必要があります。率直で説得力がある答えなら、逆に好印象を与えることもあります。

中途の場合、求人募集の時期は決まっていません。新卒のように学校のサポートはありませんから、常に自分から情報を探す必要があります。マイナビや保育士バンクなどの求人サイトやハローワーク、合同説明会などを利用するのが一般的ですが、自治体でも説明会や中途就職希望の保育士の援助を行っている場合があります。

現代社会において転職のデメリットはあまりありませんが、早期退職や過度の転職にはデメリットがあると言えます。だからこそ、新卒保育士の皆さんは自分に合った保育園をしっかり選んで就職するようにしましょう。

新卒で就職できるのは1度だけ!悔いがないようにチャレンジしよう

人生で「新卒カード」が使えるのは基本的に1度だけ。新卒学生の皆さんに悔いのないように就職活動をしていただきたいのは企業側も同じです。とはいえ国家資格があるからこそ「保育士資格を活かすか、一般企業に就職するか」「公立・私立・社会福祉法人のどれにするか」「どの保育園にするか」と悩みどころが多いのが新卒保育士の現状。将来的なキャリアプランや給与のことも考え、幅広い選択肢の中から自分にぴったりの就職先を見つけてください。

幸い、新卒保育士は就活スタート時期が遅いので、一般企業の学生さんより迷う時間ややり直す時間はあります。面接でチェックされるのは学生だけではありません。就活で失敗しないため、学生の皆さんの方でも就職先をしっかりチェックしましょう!

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