梅雨・夏は手足口病に特に注意!保育士が気を付けるべき感染予防を紹介

手足口病とは?その症状と原因について

手足口病の主な症状

手足口病とは、名前の通り、手や足、口の中に水泡や発疹のできるウイルス性の発疹症です(実際には手・足・口以外、例えばお尻やひざ、ひじなどに発疹が出ることもあります)。手足口病の症状は、発疹のほかに、風邪のように咳や鼻水、発熱を伴うこともあります。発熱した場合も、通常は3日程度で解熱します。基本的に、それほど重症化するような病気ではなく、ほとんどの場合、水泡や発疹は1週間程度で消えます。子どもによっては、症状がほとんど出ずに、口内炎などで済んでしまい、気づかないうちに治ってしまうということもあります。ただし、まれに重症化する場合があるので、保育士や保護者は注意が必要です

手足口病の原因

手足口病の原因ウイルスとなるのは、主にエンテロウイルスやコクサッキーウイルスです。 ウイルスにかかれば免疫を獲得することができますが、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスの中には多くの種類(型)があるので、前と別の種類のウイルスを原因とする手足口病に繰り返しかかってしまう場合があり、一度かかったからもう大丈夫というものではありません。

毎年、梅雨前くらいから流行しはじめ、夏ごろが流行のピークになり、特に免疫力が低い乳幼児の間で流行します。

重症化したらどうなる?

ほとんどの場合軽症で終わる手足口病ですが、まれに重症化するケースもあります。1週間たっても症状や発熱が改善されない場合や、脱水がひどい場合には、脳炎や髄膜炎、肺気腫などの合併症の危険もあるので、きちんと病院に連れていくようにしましょう。特に乳児の場合は、免疫力も体力も低いため重症化に注意が必要です。

また、原因ウイルスが「コクサッキ―ウイルスA6」の場合、手足口病の1,2ヶ月後に爪がはがれるという症状が出ることがあります。驚くかもしれませんが、通常はすぐ新しい爪に生え変わるので問題はありません。

手足口病の対処法

基本的には、安静にしていれば1週間程度で治る感染症です。手足口病のための薬というものはなく、対症療法が基本になります。鎮痛剤や、症状によって熱が高いような場合には解熱剤を使用したりもします。通常は、風邪の場合ように、十分に安静にして休息をとる対処法で十分です。

食べ物の注意

手足口病は口の中に発疹ができるため、口内炎などの痛みを伴う場合があります。その場合には、しみて子どもたちが痛い思いをしないように、刺激の少ない食べ物や飲み物を用意してあげる必要があるでしょう。また、固いと口の中の皮膚に当たるため、柔らかい食感のものを与えてあげると良いでしょう。風邪の場合、ビタミンを多く含む柑橘系の飲み物をあげたりすることもあるかもしれませんが、口の中に炎症があるとしみるため、手足口病の場合は飲みづらいものです。

薄めの味付けの柔らかい麺類やおかゆ、豆腐は刺激も少なく食べやすいはずです。熱があるのであれば、ゼリーや味の濃すぎないアイスクリーム、ヨーグルトなどで栄養を摂ることができます。また、子どもが口の中に発疹が多く、しみるために水分を摂るのを嫌がる場合には、ストローを使うと飲みやすいかもしれません。牛乳などはしみにくい飲み物です。熱がある場合には脱水症状が危険なので、子どもたちが少しでも痛い思いをしないような方法でしっかり水分補給をしましょう。

重症化への注意

重症化した場合、脳炎などの重大な合併症の危険性が高くなります。手足口病にかかった場合は、こまめに様子を観察します。家庭の場合は、兄弟がかかってしまった場合には別の部屋に隔離するなど感染予防をしましょう。乳幼児の場合、抵抗力が少ないため特に気を付ける必要があります。

保育園での感染予防

手足口病は基本的にはそれほど危険な感染症ではありません。しかし、感染力が非常に強いので、集団保育の現場ではあっという間に流行してしまいます。手足口病の潜伏期間は3~5日程度で、症状が治まった後も、咽頭からは2週間くらい、排せつ物からは長くて1ヶ月以上ウイルスが出続けます。ここでは、保育園でできる感染予防について説明します。

手洗いうがいを徹底する

一番かんたんにできる感染予防は手洗いうがいの徹底です。飛沫感染、接触感染の両方で感染するので、登園時、お外に出た後、食事の後、トイレの後…などこまめに手洗いうがいをするように指導します。感染した子どもは、可能ならマスクをつけてもらうとよいですね。家庭と保育園が一体となって取り組めるよう、ほけんだよりにも記載してもらいましょう。

消毒を徹底する

施設の消毒も必要です。子どもたちのよだれがつく可能性のあるおもちゃや園内のドア・手すりは、こまめに消毒するとよいでしょう。また、最も長くウイルスが出るのは排せつ物です。低年齢児保育の際のおむつ替えは、おむつの処理ルール、消毒方法などは普段から保育園でマニュアル化し、徹底するようにしておくべきです。手足口病の原因となるウイルスは、アルコール消毒に抵抗力があるものもあるので、消毒剤の選び方にも注意が必要です。

タオルや食器は共有しない

子どもたちの持ち物についても注意が必要です。普段から、子どもたちが口の中に入れるスプーンやフォーク、食器を共有しないことは、手足口病に限らず感染症を予防する有効な方法の一つです。その他に共有すべきでないものとして、使用後に不衛生になりやすいタオルも当てはまります。現在のところ、手足口病にはワクチンや予防薬はありませんので、保育士さんがしっかりと子供たちの行動を管理する必要があります。

園児のお休み期間はどのくらい?

手足口病の感染期間は厳密にいうと1ヶ月以上になり、症状が治まった後も咳、よだれ、排せつ物などを通してウイルスが出続けます。自治体や保育所毎にルールがありますが、この期間中ずっと保育園を休まなければいけないということはまずありません。3~5日程度経って症状が回復していれば、保育園に登園できる場合がほとんどでしょう。感染症治癒証明書も提出しなくて良い保育園が多いです。しかし、自治体や園によって方針が異なるので、まずは保育園に確認することが重要です。また、病児保育の場合は、預かってくれるところがほとんどのようです。

まとめ

手足口病は非常に一般的な感染症です。感染力が強く感染期間も長いため、多くの子どもたちがかかる病気です。特に梅雨から夏にかけては、多くの保育園などの集団保育の現場で流行してしまいます。一方で、重症化するケースは比較的少ない感染症であり、必要以上に心配する必要はありません。

手足口病にかかってしまった場合には、十分な安静が必要です。症状が治まるまでは、他の子どもたちに感染するリスクを減らすためにも、自治体や園のルールに沿ってお休みしてもらうようにしましょう。保育園では、常日頃から手洗いうがい、消毒、もちものの共有を避けるなどの対応が必要です。特におむつ交換の際は、手洗いや消毒を徹底するようにしましょう。

ソラジョブ保育士