保育士試験の試験内容や合格率、受験資格について詳しく解説!

子どもと遊ぶ保育士

保育士になるためには、国家資格である保育士資格が必須です。資格取得には厚生労働省指定の養成施設に修学する、または保育士試験を受ける2つの方法があります。今回は保育士試験にて資格取得を目指す方に向けて、保育士試験の気になるポイントを詳しく解説します。

保育士試験とは

保育士試験を目指す

保育士試験は、筆記試験と実技試験の2つで構成される試験です。両方に合格することで、国家資格である保育士資格が取得できます。まずは筆記試験を受け、通過後に実技試験に進めます。
また、受験にあたって受験手数料12,700円と受験申請料250円の、合計12,950円が必要となります。

試験概要 ・受験資格は最終学歴により定めがある
 (受験資格についてはこちら)
・試験科目は筆記と実技の2つ
・条件を満たしている場合、試験科目の免除あり
合格率 ・19~25%
日程 ・前期試験と後期試験の年2回実施
 筆記:前期4月/後期:10月下旬
 実技:前期6?7月/後期:12月上旬
・一度の試験で筆記2日間、実技1日を有する
・筆記試験と実技試験の間は2~3ヶ月空く
試験時間 ・筆記試験は1科目1時間
・「教育原理」「社会的教養」は各30分
・実技試験は受験表に記載(選択した実技の組み合わせによって異なる)
受験会場 ・各都道府県に最低1箇所
・前期試験の場合は3月を目安に発表

保育士試験の筆記試験とは

保育士試験の筆記試験は、以下の8教科9科目と広範囲です。筆記試験は全てマークシート形式での回答となります。

筆記試験内容
・保育原理
・教育原理及び社会的養護
・子ども家庭福祉
・社会福祉
・保育の心理学
・子どもの保健
・子どもの食と栄養
・保育実習理論

筆記試験の合格基準

100点満点中60点以上が合格点

筆記試験内容のうち、「教育原理」「社会的教養」は2科目で1セット扱いです。そのためそれぞれ50点満点中、30点以上の得点が必要となります。

保育士試験の実技試験とは

筆記試験に合格した受験者のみ、実技試験が受けられます。実技試験では以下の3分野から、得意な2分野を選択します

実技試験
①音楽に関する技術
②造形に関する技術
③言語に関する技術

実技試験の合格基準は、50点満点中30点以上です。採点基準は公表されていませんが、「受験申請の手引き」には各分野に求められる力が記載されています。また実技試験は出願時に分野を選択する必要があり、後から変更ができない点は要注意です。

①音楽に関する技術試験

音楽に関する技術試験では、保育士として必要な歌・伴奏の技術や表現力が評価されます。使用できる楽器は、ピアノ、ギター、アコーディオンのいずれかです。普段使用しているマイ楽器を持ち込むこともできます。

②造形に関する技術試験

造形に関する技術試験では、絵画作成を行います。試験当日に問題文と条件が提示されるため、それを元に絵画を作成します。使用できる道具は、鉛筆、シャープペンシル、色鉛筆、消しゴム、腕時計のみです。

③言語に関する技術試験

言語に関する技術試験は、素話の試験となります。指定された課題を選び、15人程度の3歳児が目の前にいると想定して素話を行います。試験では声の出し方や話し方、表現力が評価基準です。対象が子どもであることを忘れずに、話すスピードや聞き取りやすさを意識することがポイントです。

保育士試験の難易度について

以下は、厚生労働省が公表している最新の保育士試験の合格率です。

実技試験 合格率(%) 受験者数(人) 合格者数(人)
平成26年度 19.3 51,257 9,894
平成25年度 17.4 51,055 8,905
平成24年度 18.6 52,257 9,726
平成23年度 14.1 49,307 6,957
平成22年度 11.4 46,820 5,324
※筆記・実技試験両方の合格者のみ

なぜ保育士試験は合格率が低いのか

上記の過去5年間では、合格率は20%を切っています。そのため保育士試験は難易度が高く、合格率が低い傾向にあります。その背景には筆記試験9科目を全てにおいて、6割以上の得点を獲得しなければならない難しさが挙げられます。
また筆記試験は年によって、難易度が変わる科目があります。ただでさえ出題範囲が広いことに加え、その振り幅が難易度を上げている要因の1つといえるでしょう。

保育士試験の受験資格

資格試験の勉強

保育士試験の受験により保育士資格の取得を目指している場合、最終学歴によって受験資格が満たされる条件が異なります。
ここでは最終学歴別に、保育士試験の受験資格について解説します。

大学・短大卒の場合

保育と関係のない学部・学科を卒業している場合でも、保育士試験の受験資格はあります。この場合、学校教育法に基づいた大学・短大のみが該当します。また海外の大学を卒業している場合は受験資格がないケースもあるため、保育士試験事務センターに問い合わせて確認しましょう。

大学・短大在学中の場合

大学や短大に在学中の場合は、上記と同様に受験資格があります。一方大学を中退している場合は、2年以上在学と62単位以上が修得済みであれば受験資格が得られます。

専門学校卒の場合

専門学校の場合、学校教育法に基づいた専修学校を卒業している必要があります。また卒業した課程が、修業年限2年以上の専門課程であること確認しましょう。この2つの条件を満たしている場合は、保育と関係ない学科でも受験資格があります。

高卒の場合

高卒の場合、卒業年度によって受験資格の有無が変わります。1991年3月31日までに高校を卒業している場合は、無条件で受験資格があります。
一方それ以降の卒業であれば、児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設で、2年以上かつ2880時間以上の実務経験を積むことで受験資格が得られます。

中卒の場合

中卒の場合は、児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設で、5年以上かつ7200時間以上の実務経験が必須条件です。必要年数・時間の実務経験を満たしたのち、受験資格が得られます。

試験の免除のある保有資格・免許とは

保有資格・免許によっては、一部試験が免除されます。該当資格・免許を保有している場合は免除申請が必要であり、その際には免許状や登録証のコピー添付が求められます。
以下は保有資格・免許ごとに、免除される試験項目です。

保有資格 試験免除項目
幼稚園教諭免許(1種・2種・専修) <筆記試験>
・保育の心理学
・教育原理

<実技試験>
・すべて免除
社会福祉士
介護福祉士
精神保健福祉士
<筆記試験>
・社会的養護
・子ども家庭福祉
・社会福祉

上記資格・免許に近いものに、小学校教諭免許や看護師資格が挙げられます。しかしいずれも免除対象ではないため、通常通りの項目で試験を受ける必要があります。
該当資格・免許を保有している場合には、忘れずに免除申請を行いましょう。

保育士試験の概要や受験資格、試験内容を押さえよう

今回は保育士試験に関する気になるポイントを詳しく解説しました。
保育士試験は最終学歴による受験資格や、資格・免許の有無による試験免除など、細かい条件が多いものです。また試験の難易度は高く、押さえるべきポイントがたくさんあります。 ぜひ今記事を参考に、保育士試験に関する理解を深めましょう。

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